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確かな技術を持つ工業系ものづくり企業のイメージ向上と営業支援におけるしくみづくり。

Project
企業ブランディング
Cliant
株式会社ミズホ
京都に開発の心臓部を置く工業砥石の製造開発メーカー『株式会社ミズホ』。1952年に世界で初めて「超仕上砥石」の量産化を成功させベアリング業界の発展を支え続けてきた、砥石メーカーのパイオニアといえる企業です。弊社へのご依頼のきっかけは、営業ツールとなる製品カタログの刷新でした。株式会社ミズホは工業砥石を扱うB to B企業であるため、素晴らしい開発力・技術力を持ちながらも、提供できるサービスについて対外的コミュニケーションが希薄であることに着目。単なるカタログ制作だけでなく、企業認知向上と営業支援をゴールとしたクリエイティブをご提案いたしました。

Process.1 企業の特徴を視覚化する。

「形なきサービス」を視覚化し、拡張させる。

企業認知度の向上と営業支援を考えると、単に配布カタログを制作するだけではなく、今後のグローバル化を含めた販路拡大に向けてもっとミズホという企業を知ってもらう必要があると考えました。それにはこれまで伝えることが難しかったミズホの開発姿勢や技術力、砥石で磨くという「形なきなきサービス」を視覚化し、カタログだけでなく多面的に展開するのが効果的という考えのもと、はじめに企業広告のキービジュアルを提案させていただきました。

「摩擦」をテーマに、企業姿勢をメッセージとして代弁。

工業砥石の製品開発において、常に問題となるのは「摩擦との戦い」です。キービジュアルのプランニングと同時に、企業メッセージとしてご提案させていただいたものは、お客さまのオーダーを形にするためにナノミクロンもの細かいデータ収集を行い、テストを繰り返し、開発における壁を技術力で突破してきた開発チームの、熱く前向きなメッセージを代弁しています。

キービジュアルは、砥石だけで作り上げた「NYの摩天楼」。

「摩擦」をテーマにしたメッセージから紐解いたキービジュアルは、人や経済、テクノロジーなどが渦巻く、世界の「摩擦」の中心地でもあるマンハッタンは摩天楼の夜明け。都市のあらゆる産業を支えるものに砥石の技術が使われていることから、摩天楼をミズホ製品の砥石だけで積み重ねて作り上げました。私たちが開発室を訪問させていただいた際、製造と開発の重要な部分は、ほとんどが人の手による技術力で支えられていたことから、キービジュアルもCG等に頼らないもので期待に応えたい、という想いで制作しています。

「会話のきっかけづくり」ができる製品カタログを。

砥石という製品特性上、専門用語と比較データが大半を締め地味になりがちなところ、撮り下ろした硬質な世界観とダイナミックな構成でページを開く楽しみを意識したデザインに。表紙は研磨における角(■)のあるものが、ミズホの砥石で丸く(●)なるプロセスをシンボリックにデザイン。前述のキービジュアルをイントロページに設け、制作プロセス含めて営業マンがエピソードを語れる「会話のきっかけづくり」にもなる製品カタログを目指しました。

Process.2 インナーモチベーション向上を計って

本社近郊に交通広告を出稿。

多面展開で企業メッセージを伝える考えは、企業内にもむけられています。全ての従業員の方にも、改めて自社の「ものづくり姿勢」を理解して欲しいという考えから、キービジュアルは屋外の交通広告としてミズホ本社最寄り駅構内にも出稿し、インナーモチベーション向上も計りました。

社内展示スペースのディレクション。

社内の展示スペースを活用したディスプレイもトーンを統一。スタッフに自社製品特徴を改めて伝えるだけでなく、取引先にもプレゼンテーション活用出来るスペースに。

Process.3 メッセージの発信と、営業ツールの強化

展示会出展において、さらなる企業認知とイメージの向上を。

企業広告から製品カタログのクリエイティブ制作において、これまで見えにくかったサービス内容や開発者の想いをメッセージ化させたことで、結果として社内、そして対外的にも好評価をいただきました。その流れで、2年毎に開催される東京ビッグサイトでの展示イベント「JIMTOF」出展時のビジュアルディレクションと、企業案内のご相談をいただきました。東京ビッグサイトのイベントは同業者やグローバル企業も多数出展するため、視覚的にも記憶に残る様な強いインパクトやしかけが必要となります。またお客様の回遊時間の短い中で、魅力的なコンテンツの提供に加え、ご来場いただいた方を素早くフォローできるような効率の良いシステムも営業支援として必須項目でした。

世界の産業を『Smooth』にする技術力をテーマにしたビジュアル。

「世の中を円滑(Smooth)にしている産業の下地には、ミズホの砥石の技術力が使われている。」をテーマに、数千個の砥石でマンハッタンを再現。(水面に映った本物の情景と対比)同時にこの先の未来へ、ものづくり企業として進んで行く姿勢を宣言するように、改めて企業メッセージを掲げました。

営業支援だけでなく、リクルートも視野に入れたコーポレートブックの作成。

展示会のタイミングで配布される企業案内は、営業支援はもちろんリクルート時にも併用したいというオーダーのもと、あまり細かい専門的な内容はひかえ、ミズホの技術力とものづくりにかける情熱をダイナミックに構成したインパクト強いビジュアルブックとしてデザイン。前述の製品カタログと同じくソリッドなトーンで世界観を統一しています。

Process.4 展示会場でのアートディレクションと営業支援

展示会ブースで企業の存在感をアピール

展示会場では壁面をビジュアルブックと連動したものにすることでイメージの統一化を図り、製品情報は全て壁面に埋め込んだタブレットで閲覧する仕組みでスマートなブースを実施しました。また会期中はタブレットにてアンケート収集を行い、即時に新規顧客のフォローを行うシステムで、イベント後の営業支援にも効果的な仕組みづくりを実施しました。

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